ぺんてる スリッチ 0.5mm ブラック BG205-A
ゲルインキ0.5mmボールペンの最高傑作
水性でありながら乾きが早く、顔料インクで乾燥後の耐水性が高い、最新のゲルインキボールペンです。
今では当たり前になり多くのメーカーで採用されているゲルインキですが、各社で優劣や特性があり、その中でもこの製品は頭一つ出ています。
筆記後一度乾燥させると水にぬれても流れない滲まないのは各社共通ですが、ペンてるのスリッチは太い線幅で強めの書き方をしても裏に通りにくい特徴があるので、ルーズリーフなど裏表に書き込む用途に向いています。書いた線のエッジが滲みにくいのも嬉しいです。書き始めにボタッとインクが降りてきて、線が一時的に太くなる現象もかなり少なくなっています。
次にペン先にも特徴があります。一般に0.5mmの水性/ゲルインキボールペンのペン先は鉛筆と同じ円錐形のシルエットですが、このスリッチは「ニードル」と呼ばれる円筒形です。
シャープペンシルや製図用のペンでは当たり前の形ですが、この形はペン先の周りが見やすく、定規を当てて線引く場合、垂直にペンを立てられるので精密な筆記が可能です。自分も実際に製図ペン代わりに使っています。
立てて使うときももちろんですが、角度をつけて文字を書く通常の筆記でも先端ボールが転がるので他社よりもなめらかです。
ニードル型のペン先は弱いイメージがありますが、スリッチは先端のニードル円筒部とその上の一段太い接続部が一体の削り出しになっているので、想像以上の剛性を感じます。同じニードル形状のハイテックCで感じたフニャっとした筆記感は全くありません。激細以外でもこのペン先が業界のスタンダードになる事を願います。
総評として、この価格帯では最高性能のボールペンです。同じゲルインキのユニボール シグノから完全に乗り換えました。リフィル(替芯)が通販や量販店で手に入りやすいのも嬉しい。
今までのペンてる製品は、性能や使用感は良くても見た目がチープで損をしていましたが、これは樹脂部品の質感/デザインやキャップの締め心地までよく出来ています(キャップ形状とゴムのグリップはシグノの方が好みですが)。
「スリッチ」というスティッチみたいな覚えにくくてボールペンらしくない名前以外は文句のない最高傑作です!